催事等の案内

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    • 第3回 秋の大収穫祭 (秋の山野草と盆栽大即売会) 9/25(金)PM1:00~9/27(日) 場所:上野グリーンクラブ
    • ちかぢか開催予定の催事はありません。

    • 県の花雪割草大会 2/16(土)~2/17(日) 場所:うららこすど

    キクザキイチゲの育て方

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    早春の山野草の代表格、キクザキイチゲ(Anemone pseudoaltaica)。北海道、東北から関東まで広い地域に自生し、比較的早く咲き始めるスプリング・エフェメラルです。

    キクザキイチゲ

    新潟の自生地で撮影したキクザキイチゲ。


    野生では群生していることが多く、ときには山の斜面一面に咲き乱れていることもあり、非常にきれいです。

    新潟の地元ではほとんどが白花ですが、ときどき青花が咲いている場所もあります。場所によっては逆に、青が普通というところもあるそうです。地域による花の変化、個体差も大きく、様々な変化咲が発見されていて、そうした変異も楽しめる魅力的な植物です。

    栽培は比較的容易ですが、いくつか抑えておきたいポイントもあります。簡単に育て方を説明します。

    冬から春の管理

    キクザキイチゲの発芽は早く、11月ごろにはすでに芽が動き始めることもあります。ただし、普通は地中に埋まっていて、秋のうちに地上にでてくることはほとんどありません。

    地上に顔をだすのは普通は3月ごろですが、その頃にはすでに発根しているのでそれまでに乾燥させすぎないようにします。雪の下などであれば問題ありませんが、乾いた暖かい地方では土が乾いたら水をやります。

    また、暖かいと芽の動きも早くなり、花も早く咲きます。早めに花や葉が出てきたときは、寒風や遅霜で傷まないように気をつけてください。

    春から夏の管理

    キクザキイチゲはスプリング・エフェメラルのひとつで、比較的早めに地上部をなくし、根茎だけになります。葉っぱがでている間がもっとも成長する時期なので、この時期に忘れずに肥料をやるようにします。また花後に葉が成長し大きくなっていきます。このときの水切れに注意します。

    置き場所はずっと日向でも構いませんが、その場合は出芽前から外に出して置くようにします。日陰にあったものをいきなり直射日光に当てるとすぐに焼けてしまいます。

    夏の管理

    キクザキイチゲを栽培する場合は、夏でも完全に水を切らないことです。地上部はなくなり根茎だけになりますが、球根とは違い極端な乾燥には弱いようです。自生地でも、湿地に近いような水の多いところにも生えています。

    秋の管理

    夏から秋にかけては休眠期となります。植え替えや株分はこの時期に行います。ただし、発根は比較的早いので、あまり遅くやるよりは9月ごろに植え替えをしたほうが無難です。そのころは根もないので痛む心配もありません。ただし乾かしすぎないようにします。

    植え替え・株分

    植え替えは休眠期に行えば簡単です。なるべく根茎をおらないように。根茎は横に伸びていくので、どちらかというと平たい広めの鉢のほうが栽培には適しています。

    遅くなって植え替える場合は根を切ったり、新芽を折らないように注意します。根は茶色い細い根で根茎の先端に多く生えています。丁寧にやれば、12月でも1月でも問題ありません。

    ただし、花時期や葉の展開中の植え替えはおすすめできません。水あげが悪く葉が萎れ勝ちになってしまいます。どうしても植え替える場合は、植え替え後の直射日光を避けて葉が萎れてきたら水をたっぷりやります。メネデールなどの活力剤をやるのも効果的です。

    株分する場合は、根茎を途中でおるのではなく、一つの根茎から出ている別の節を外すようにします。

    それから、他のキンポウゲ科の植物と同じくキクザキイチゲもネコブセンチュウが付きやすいです。ネコブはそれだけで枯れたり大きな害があることは稀ですが、生育が悪くなり用土の再利用などで広がることもあるので、植え替え時に殺虫剤を撒いておくと安心です。ネコブ用にはバイデートが便利なので、常備しておくと便利です。

    花の種類

    新潟で発見した変り花キクザキイチゲ。

    新潟で発見した変異個体。1メートル四方くらいのなかで数本、同じような変化がありました。

    キクザキイチゲの仲間には様々な変異個体が見つかっています。ただし、花付が良くないためなかなか変わった花を見る機会は少ないかもしれません。また芸の安定しない品種も多く、年によって花が変化することもおおいのでなおさらです。

    その中でも、「雪の精」という新潟産の品種は安定した純白の多弁花で、花型もよく人気があります。また花型だけでなく発色の仕方も環境に左右されるようなところがありますが、濃色花の蒼穹は非常にいい色で比較的安定していると言えます。

    キクザキイチゲ 蒼穹

    濃紫のキクザキイチゲ、蒼穹。東北産らしいです。

    その他、たくさん種類があるんですが、いかんせんなかなか開花が見られない。真面目に育ててみます。

    キクザキイチゲ 紫峰

    キクザキイチゲ 紫峰。多弁花としては比較的安定したものです。よくみるとメシベも弁化しそうなのがわかります。

    キクザキイチゲ 紫峰

    これも上と同じ紫峰です。力がつくとここまで弁化します。また日に当てて咲かせることで発色もよくなるようです。

    花を咲かせるには?

    イチゲの仲間はだいたい花付が悪いものが多いようです。キクザキイチゲもなかなか花が咲かないことがあります。

    その理由は、一つには肥料が不足していること。肥沃な土地を好む植物で、肥料分が不足しているとなかなか花が咲きません。植え替え時には緩効性の元肥をいれ、葉の展開中も液肥を与えるなどしましょう。腐葉土を使うのもいいかもしれません。

    もう一つは、根茎が折れてしまうこと。キクザキイチゲの根茎は1年で結構のびたり、枝分かれすることがあります。それが植え替えの際に折れてしまうことがありますが、あまり細かく別れてしまうと花付がよくないようです。

    11月以降、遅くなると花芽と葉芽が区別できるようになります。そのころなら花芽の部分だけを外して植えることもできますが、9月ごろにはまだ花芽と葉芽の区別はつきません。ですので、あまり細かくしないで、むしろのびた根茎の分鉢のサイズを大きくして植えておきましょう。

    それから、もともとが花付の良くない植物なので、植え替えのさいに株分するのではなく、むしろ何本かの根茎をまとめて寄植にするようにしたほうが一鉢でたくさんの花が咲いて楽しめます。植え替え時にでた小苗はもったいないのでまとめて根伏しておくことがありますが、何年もたって忘れた頃に一斉に咲いてくるのは綺麗なものです。でも、播種箱では見栄えがしないので、やっぱり綺麗な鉢に入れておきましょう。

    キクザキイチゲ 雪の精

    播種箱で咲いた雪の精。後ろにみえるのは雪割草です。