難しめのユリ
ここでは、栽培がちょっとむずかしいユリを紹介します。
クルマユリ
クルマユリも山野草として有名なユリの一つです。亜高山帯に多く生える植物で、少し暑さに弱いところがあるかもしれません。そのせいでやや作りづらい印象があります。華奢な花茎に反り返る花が魅力的です。
半日陰で育てるのが理想的ですが、平地の直射日光下でも元気に育っていたりします。毎日たっぷり水をやって地中の温度を冷やせばいいのかもしれません。
産地によって若干形態、性質が異なるようです。
マツバユリ
マツバユリは韓国から中国北部(吉林、遼寧)、ロシアに自生するユリで、特徴的なピンクの反り返る花を咲かせます。白っぽい花の個体もあるようですが、日本で流通しているのはピンクのもののようです。
花はきれいで、細い繊細な葉姿もいいですが、暑さに弱い。通年半日陰でそだてるのがいいでしょう。
イトハユリ
イトハユリはマツバユリとよく似た性質のユリで、自生地もマツバユリと同じく韓国から中国北部、ロシア。
マツバユリと違い、花の色は鮮やかな朱赤をしています。大きくなると一つの茎にいくつかの花をつけ、見ごたえがあります。
やはり暑さに弱め。通年半日陰でそだてるのがいいでしょう。
四川ヒメサユリ
四川ヒメサユリは中国産の高山性のユリでLilium amoenumという学名です。四川、雲南のあたりで発見されたようです。
ピンクの花色と花弁のようすから和名が付けられているのだと思います。下向きに咲く釣鐘型の花が可愛らしいです。
流通しているのが小球が多いこともあって、栽培はなかなか難しい印象です。風通しのいい場所で、直射日光を避けて作るのがいいでしょう。
最後に
以上、いろいろな種類のユリを紹介しましたが、一応易しい順番に並べたつもりですがそれほどの違いはないものもたくさんあります。
夏以降、暑さで葉がすぐに枯れてしまうこともありますが、球根さえ残っていれば翌年も目が出るものが多くあります。ただ、ユリはデリケートな球根が多いので、植え替えなどの際に傷つけないよう取り扱いには注意したいところです。
種類を分けないユリの全般的な育て方、また特定の種類のユリの詳しい説明については、また別にご紹介したいと思います。