催事等の案内

今のところ特にありません。9/20(水)に㈲日本山草の見本市に出店します。(入場は業者のみ)

  • お店で富貴蘭を並べています。興味のある方はごらんください。

雪割草(ゆきわりそう)について その1

広告
雪割草

雪割草

雪割草(ゆきわりそう)とは

雪割草は早春の野山を彩る山野草です。色とりどりの豊かな色彩を持つ植物で、春の山野草としてとても人気があります。

雪割草にもいくつかの種類があり、ミスミソウ、ケスハマソウ、オオミスミソウなど産地によって異なる種類が分布しています。このなかで一般に「雪割草」としてもっとも多く流通しているのは、キンポウゲ科ミスミソウ属の多年草、オオミスミソウです。

※和名で「ユキワリソウ」といった場合、正式にはサクラソウ科(Primula)の全然違う植物のことを指しますが、ここではキンポウゲ科ミスミソウの仲間の呼び名としてユキワリソウを使います。

オオミスミソウは日本海側の林床に多く自生し、特に佐渡島を含む新潟県に豊富に産します。ミスミソウやケスハマソウに比べ赤、紫、白と花色のバリエーションが豊富で、さらに現在では交配で様々な美しい花が作出されています。

ミスミソウ、ケスハマソウはそれぞれ若干の違いがありますが、ぱっと見には違いがよくわかりません。いずれもまとめて「雪割草」として流通しています。

なお、もともと雪割草とは日本各地で初春に咲いてくるいろいろな植物の呼び名として使われていたそうで、英語のSpring ephemeralと似た意味合いで使われていたように思われます。ここではキンポウゲ科ミスミソウ属の「雪割草」を説明していきます。

花の種類、特徴

花の変化

雪割草を見てまず驚くのはその変異の豊かさです。白、赤、紫と大別される色の豊かさだけでなく、おしべめしべが全て花弁化した千重咲、一部のみが花弁化した二段咲、それぞれが部分的に花弁化した三段咲、日輪咲など、同じ種類の花とは思えないような変化が見られます。それも人工的に作られたものではなく、昔から自然界に存在していた変異です。他の植物でこれほどのバリエーションがあるものはなかなかないのではないのでしょうか。

開花時期

花としては、開花時期が早く、春の花の中でも一番早くに咲いてきます。他の植物がまだ蕾も見せないうちに咲いてくる雪割草は、まだ雪の残る時期に目を楽しませてくれます。また花付がよく、比較的花持ちがよいことも美点の一つです。同じ早春の花であるカタクリやイチゲなどは早くに花が終わり儚い美しさを持ちますが、それらに比べると一つの芽にいくつも花をつけ、順番に咲いてくるため、結構長い間花を楽しむことができます。

常緑

また、雪割草は常緑で、独特の葉模様のある個体が多いのも特徴です。中にはかなり美しい地模様を持つ個体もあります。もちろん斑入品種もあり、常緑なので花が終わった後も一年中鑑賞することができます。

小型

雪割草は手のひらサイズの、小型の山草です。おなじキンポウゲ科のクリスマスローズ(ヘレボルス・オリエンタリス)など大柄な植物に比べると違いがよく分かります。今でこそ5号くらいの大鉢で立派に作ることが盛んに行われていますが、4号鉢くらいの大きさで立派な成株に生長します。それくらいの株で咲かせるのも、あまり仰々しくならず風情があっていいものです。

また、高山植物ではなく平地の山野草ですので、高山植物やラン科の植物に比べると育てやすい植物です。毎年咲かせるだけであればむしろ易しい部類にはいります。元来生命力の強い種なのか、6cmポットのまま4年ほど植替えしていない苗でもだいたい生き残ってます。


次に、具体的な育て方を説明します。

育て方 通年の管理

育て方というのは地域、気候によってことなります。特に日本は地域によって四季の訪れに大きな違いがありますので、一概に4月はこうして、10月はこうしてとは言いづらい点があります。ここでの説明は基本的には新潟基準となりますが、できるだけ全国的に通じるように書きたいと思います。大まかな説明を書きますので、適当に現地にあわせて解釈してください。

花時期に買ってきたものは、十分日の当たる場所において花を楽しんでください。花が終わったら、花茎の根元から茎ごと花を切り取ってください。その際、古い葉も一緒に茎の根元から取り去ります。

花が終わる頃には芽元から新しい葉が展開し始めているはずです。このときに最初の肥料を与えます。

日差しが強くなり始める5月初旬頃に、日陰に移します。桜の花が散り、葉桜になる頃です。棚の下や建物に挟まれた軒下など、直射日光が当たらない場所に移してください。できれば風通しのよい場所がいい。 水やりは土が乾いてからたっぷりやって下さい。やり過ぎよりは辛めがいいようです。そのほうが根の生長、花付がよい気がします。

秋から冬にかけても同じ管理です。この時期は土もそれほど乾かないので、水やりの頻度も必然的に低くなります。10月頃にもう一度肥料を与えるとより立派に生長します。

これだけで、来年の春も立派に花を咲かせてくれるはずです。 関東地方など、雪が降らず、湿度が低く、冷たい風が吹きすさぶような地方では、寒風で葉が痛みがちになります。そうした地域では冬場に風除けをすると葉を痛めずにすみます。

新しい花芽がふくらんでくるのは9月ころからですが、それまでの管理が大切です。春の肥料、新葉が展開しきるまでの十分な日光によって栄養を蓄えます。あとは植物を痛めず、十分に成熟させるために日陰で保護するようなイメージです。

植替え

植え替えの時期

植替えの適期は春か秋、というより秋から春にかけての間で、具体的に言うと暑い夏が終わって冷房がいらなくなったかな、というころから、春に花が咲いている間までです。 花が終わるくらいまでは植替えOKですが、新しい葉が展開しきるころには新しい根がかなり伸びているので、そのころはやめたほうが無難です。
秋の開花前に植替えると株が弱ってよい花が咲かないという人もいます。雪割草は株の力によって花型や芸が変化しますので、展示会用の花などとくに立派にさかせたい場合には、植え替えは春にすませて秋は肥培管理するほうがよいかもしれません。

植え替え用土

植替え用土は中粒が適しているようです。小粒中心では根詰まり、根腐れが起きやすく生長がよくないようです。中越植物園では鹿沼中心に軽石、ベラボン(ヤシガラのチップ)を若干混ぜた用土を使います。水はけ+適度な保水力で、根腐れもせず健全に根が生長します。赤玉は水持ちがよすぎるのであまりいれません。

植え替えの仕方

植替えの際には古い根を整理して切り落とします。根の先端、古くなって黒ずんでいる部分はさわるとぼろぼろとれたり引っ張ると簡単にちぎれるようになっています。そうした部分を取り除きますが、根を3分の2ほど残せばあとは切り落としても構いません。

雪割草は根の生長が旺盛な植物です。新しい根はすぐに生えてくるので、古い根を残しすぎるとかえって新しい根が伸びづらく根詰まりしやすくなってしまいます。自生地や庭とちがい鉢やポットで栽培する場合はスペースが限られているので、古い根は思い切って処理しましょう。ポットの底にぐるぐる巻きになるようでは根が長すぎるか、ポットが狭すぎます。

株分け

十分に成長して芽がいくつかに分かれているようであれば株分けができます。大株になりすぎると通風が悪くなり根元から一気に腐ってしまうことがあります。だいたい5号くらいまでは問題ないと思いますが、それ以上の株に成長したら、いくつかに株分けしてみましょう。

分けたそれぞれの根茎に芽と根がついていれば大丈夫です。大株になっていれば芽を動かしてみると自然に外れるくらいになっています。

小さな株を株分けする場合は、ハサミやナイフなどでうまく株分けする必要があります。分けた芽に長い根が数本ついていれば大丈夫ですが、たくさんの芽であっても、芽の付け根が同じで一箇所にまとまっている場合は無理して分けない方がいいでしょう。


その2では花の観賞価値について、選び方を説明します。また栽培の上での大切なポイントも説明したいと思います。