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ホタルブクロの育て方、その2

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こんにちは。

いまは6月、ホタルブクロなど初夏の山野草が咲き始めてきました。今日はホタルブクロの性質と育て方をあらためてご紹介したいと思います。

過去に品種紹介などをしたページは以下からご覧いただけます。

ホタルブクロはいわゆるカンパニュラの仲間。カンパニュラというとだいぶ違った印象を受けけますが、大きな釣鐘型の花をぶらさげるものを日本では...

改めて、ホタルブクロの育て方

ふつうのホタルブクロは地植えにするとよく増え、場所によっては広がりすぎることもあるくらいです。

つまりランナーをよく伸ばして成長する植物ということですが、ぎゃくにいえばポット栽培では狭すぎて新芽の行き場がなくなることもあるということです。

そのため、花茎の脇にでている新しい芽の成長を意識して植え替えや株分をすると、しっかり育ってくれます。

植え替えのタイミング

植え替えをするのは春または花後~秋です。成長はわりと早いので、春に脇芽をポット上げしておくとうまくすればその年の夏には咲いてくれます。花が終わった頃に植え付けておけば、翌年はボリュームを増やしてたくさん咲いてくれます。

夏に全部枯れてしまった場合

品種によってはやや暑さに弱いのか、夏場にかなり傷んでしまう品種があります。特に青花ホタルブクロ、ホタルブクロ「白馬」などは夏に地上部がすっかりなくなることがあります。

そうなっても、あわてて処分せずにしばらく様子を見てみましょう。ホタルブクロは地下で親株に小さな芽あたりを残していることがありますので、すっかり枯れたと思っていても翌年の春に芽吹いてくることがあるからです。

夏頃にすっかり枯れて、枯れた花茎だけが残っていたポット。翌年4月ごろに脇芽が芽吹いてきた。品種は青花ホタルブクロ。

この小さな芽でも夏にはしっかりした苗に育ちますので、暖かくなって生育旺盛になる頃(4~5月)に植え替えをし、施肥しておきましょう。

まとめ

基本的には丈夫な山野草だと思いますが、毎年新芽を更新して成長を促す必要がある、という点に注意する必要があります。何年も同じポットで栽培し続けるというのが難しい品種のような気がします。

品種紹介

その1でもたくさん紹介しましたが、ホタルブクロの品種は他にもいろいろあります。一時期出回ったイシダテホタルブクロとの交配による小型品種(五月晴、富士紅、富士紫など)は最近見かけなくなってしまいました。まだ生産されているのでしょうか…?

その1で紹介しきれなかった品種を少量ですがご紹介します。

イリディセント ベルズ (Campanula iridiscent bells)

これは海外のカンパニュラになります。竹島ホタルブクロ、ベルフラワーなどの交配によってオランダで育種された品種です。iridiscent は玉虫色の、とかの意味で、蕾のときの紫から開花時の白に至る色合いの移り変わりがまさにiridiscentで、個人的に大変きれいに感じ気に入った品種でした。しかし全部売ったらなくなってしまいました。どこかで手に入ったら少し増やしてみたいです。

ホタルブクロ 富士紅

少し写真がいまいちですが。イシダテホタルブクロの交配種で、草丈のあまり伸びない桃色の二重咲です。可愛らしい品種です。最近は生産量が少なくあまり見かけません。町田市の英雄、久保田玄艸園さんが生産していたと思います。

ダルマホタルブクロ

ずんぐりした姿が魅力的なダルマホタルブクロです。これも昔からありますが、最近はあまり見かけない気がします。どういう由来のものなのかイマイチわかりません。こんど調べてみたいと思います。

ホタルブクロ イエローオクトパス

白糸ホタルブクロに始まり、桃色、青色とあったオクトパスシリーズの新種。イエローと呼ぶには少し薄く感じるかもしれませんが、ホタルブクロ界隈ではこのくらいで歴とした黄花となります。「駿河」という品種も、ただの白花に見えますが黄花二重として流通しており、たしかによくみるとクリーム色に見えます。

こちらは日本で生み出された品種だと思います。たぶん長野の方が生産されたのでしょうか。由来をご存じの方は教えてください。

ホタルブクロ みなとまつり

こちらもいまいちな写真で申し訳ございません。濃色の二重咲、「みなとまつり」です。曙という濃赤の品種がありますが、そちらの二重咲であると言われています。高性種で、たくさん花をつけた姿はとても鮮やかです。

まつり好きのおじさんが育種したという説がまことしやかに伝えられていますが、本当のところをご存じの方は教えてください。

純白ヤマホタルブクロ

これは大変清楚できれいな品種でした。「白馬」とは違う、ヤマホタルブクロの青軸白花種だったようです。たまたま、とても美しいバランスで咲いていたので印象に残っています。

これもあまり見かけません。今でも生産されているのでしょうか。

ホタルブクロの維持

かつて生産されていたのにめっきり見なくなった品種がいろいろとあります。

富士紅、富士紫、五月晴といった石立系統の品種などは魅力的に感じるのですが、流通量が減っているように感じます。もちろん、町田市など世界のどこかでは生産されているのかもしれませんが。

ホタルブクロは元来丈夫な植物なのですが、ポットで作っていると根詰まりを起こし、数年でだめになってしまうことが多いです。

植え替え、株分をすれば増えていきますが、ほったからしでは絶えてしまう。そのため、地植え以外では維持するのにほぼ毎年手を入れてやる必要がある植物です。たくさんの品種を抱えて生産し続けるのはなかなか大変かもしれません。この辺はチゴユリとも共通する点ですが、チゴユリに比べると場所をとるのでどの品種を作るのか頭を悩ませるところです。