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新しいカタログが完成しました!

10/18(水)に㈲日本山草の見本市に出店します。(入場は業者のみ)

  • お店で富貴蘭を並べています。興味のある方はごらんください。

山野草について その1 山野草とは

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※ここで書いていることはあくまでも個人的な考えです。間違っていることもあるかもしれません。間違っている箇所を発見されましたらお知らせください。

山野草の定義

かつて日本で、山野草が大流行した時期がありました。当時はたくさんの雑誌で山野草が取り上げられ、熱心に育てる愛好家、とくに珍しい高山植物などに熱中する方も多くブームと呼ばれるにふさわしい熱気がありました。
現在ではかつてのようなマニアックな賑わいは一段落し、落ち着いてきているようです。それにかわり、庭植用の植栽植物やイングリッシュガーデン用の宿根草、バラやその下草などの人気が高まっているようです。園芸植物はより広く流通し、より多くのかたに栽培されます。しかしこれは流通量の問題であり、植物自体の種類の違いというわけではありません。山野草が下火になったというより、むしろ、山野草が人口に膾炙し、園芸植物との垣根がぼやけて全て園芸植物の中に含まれるようになったと考えた方が妥当に思われます。それも当然で、そもそも山野草とは広く考えれば野山に自生する植物を広く指すものだからです。いま宿根草と呼ばれているものの多くは海外原産の植物が多いようですが、それも元々は海外に自生する「山野草」です。
といったように、園芸植物や山野草といった垣根を気にしない態度であっても何ら問題はないと思うのですが、それでも一般に山野草といわれたときにイメージされる特定の植物群は確かに存在します。その捉え方は鑑賞の仕方、対象の切り取り方が大きく関わってきます。野生の植物=山野草ですが、一般的には野生の草花のなかでも一定の鑑賞価値をもつものを指して山野草と呼んでいます。つまりその辺の雑草は山野草とは呼びません。ただし、野生のセイヨウタンポポでも鉢に入ってしっかり作ったものが展示されていればそれは山野草となりますし、道ばたのススキも生花に使われます。自然の景色の中ではどちらも雑草ですが、使われ方次第では山野草の仲間入りをします。つまり山野草とは、野山に普通に生える草花を鑑賞/利用の対象としてとらえる場合の呼び名といっていいでしょう。

山野草と園芸種

山野草は「園芸品種」のカウンターパートとしての意味合いを持つように考えられますが、前述のようにもとはどちらも自然の野草で根本的な違いはありません。違いがあるのは、品種改良の度合いと、流通量ではないでしょうか。
園芸種はより一般向けに改良され、たくさん流通するようになった品種を指します。基本的に園芸種は濃色、八重と基本種よりさらに美しい植物となるよう改良され、かつ大量に生産されるため比較的安価なものが多いです。ビオラやユリなどは今では大切な園芸植物となっています。山野草と思われている植物でも、改良が進み、大量生産され広く世界に流通するようになれば、それは園芸品種と呼んで差し支えないものとなるでしょう。
それに対し山野草は自然のままの状態が基本です。山野草にも基本種と違う八重咲や花色代わりなどはたくさんありますが、それも大企業が総力を挙げて改良を進めるようなことはなく、自然発生的な変異を中心に形質の安定化などを目指した実生選抜などが行われている程度で、園芸品種に比べると生産量も少なく、需給関係が狭い範囲で完結しています。

山野草の魅力

改良もされず、ともするとその辺の野山に生えているのと同じ山野草。その魅力はというと、まさに野山に生えているのと同じである点にあります。山登りをする人には、登山道のところどころに生える山野草を愛でるのが登山の楽しみの一つという人も多いと思いますが、山野草を眺めて自宅にいながらにして楽しい思い出に思いをはせることができます。植え育てることで、自然の空気を庭に持ち込むことができるのも山野草の魅力の一つです。
また品種改良がされすぎていない、その控えめなところもまたいいのかもしれません。大きく華やかなものが多い印象の園芸品種に対し、どちらかというと小型だったり、シンプルな花の山野草はまた別種の味わいがあるものが多いと思います。それが侘寂というのかわかりませんが、日本では特にそうした派手すぎないものが好まれることがあるようです。派手などぎついものばかりだと見ていて疲れるというか、優しい穏やかな花を見ていると心が落ち着くのではないでしょうか。クリスマスローズではダブルが人気ですが、日本では一重のほうが好きという方も多くいるそうです。またある育種家の方も、ダブルの品種なども多数作ったが結局は一重の大輪、基本的な名花と呼ばれるべき花に落ち着くとおっしゃったことがありました。自然のままの草姿を残した山野草はまさに日本人の好みにあうのかもしれません。

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