ハッカクレンの育て方
ハッカクレン(Dysosma)は様々な種類がありますが、基本的な育て方は一緒です。ただし、種類によってより適した育て方がありますので、ここではそれを中心に説明したいと思います。
基本は日陰で、水を切らさずに。
まず、ハッカクレンの仲間は基本的に丈夫なものが多いです。生育もよく、それほど難しい点はありません。
唯一気をつける必要があるのは、日焼けです。もともと暗い場所に自生しているのか、強い日差しに当てるとすぐに日焼けしてしまいます。直射日光をさけ、明るい半日陰か日陰で育てるようにします。もっとも、日焼けしてもそれですぐに枯れてしまうということはあまりありません。
それと、水切れに注意が必要です。葉がかなり大きくなりますので、とくに鉢で育てている場合は水切れしやすくなります。
葉で水が弾かれて株元にかからないこともありますので、しっかりとやるようにします。
花を咲かせるには肥培が必要
比較的丈夫なハッカクレンですが、花付はそれほど良くありません。肥料が足りないとなかなか花がさかないので、意識的に肥培するようにしましょう。
芽数が増えても、ひとつひとつの芽が小さいと花芽にはなりません。年に2回は肥培するようにします。
花芽になると、出芽時に花が確認できます。
植え替えは秋に
植え替えは秋、新芽が伸びる前に行うのが無難です。
葉が伸びてからの植え替えすると、根が落ち着かず茎が倒れたりしやすくなります。
品種別のポイント。
湖南ハッカクレン、広西ハッカクレン
この2種はどちらもかなり遅くまで葉が残っている、半常緑のようなタイプです。秋までしっかり肥培し、冬は凍結や寒風から保護したほうが生育が良くなると思います。
ヒマラヤハッカクレン
これも花付があまり良くありません。ポイントは、あまり暗くしすぎないことです。春はかなり明るい場所でもよく、ある程度日に当てたほうが花付がよくなるようです。
もちろん適度な肥培は大切です。
ヒマラヤハッカクレンは根茎が横に伸びず、中心に芽が沢山できやすいため株分などしづらいタイプです。
少し横に広い鉢で根が伸びるスペースをとって育てるとうまく育つようです。根詰まりしないように気をつけ、風通し良く蒸れないように作ってください。
アメリカハッカクレン
アメリカハッカクレンはとても丈夫なハッカクレンです。直射日光は避ける程度で問題ありません。
他の品種と違うのは、ランナーで良く増える点です。ビニールポットを突き破る勢いで地下茎を伸ばすことがよくあります。
そのまま放置するとバランスが悪くなりますし、根詰まりしたり芽が多すぎたりして水切れしやすくなります。様子をみて、秋に株分するようにしましょう。